日本が誇るゲームメーカー、カプコンの渾身の作品であるドラゴンズドグマ。
モンスターハンターシリーズやストリーファイターシリーズで培われたアクションゲームのバランス感覚が受け継がれており、操作するのが楽しい良質なアクションRPGに仕上がっています。
ポーンの存在
ポーンというNPCの味方キャラクターの存在のおかげで、パーティで戦略を立てながら戦っているぞという感覚を味わえます。
メインポーンというプレイヤーキャラクター以外にひとり、専用のポーンを作成できる他、オンラインに繋いでいれば世界中のポーンを2人まで雇うことが可能です。
AIはそれほど優秀ではなく、命令してもプレイヤーの思うように動いてくれないことが多いのが難点ですが、使い捨て感覚で色々と試して自分好みのポーンを探す楽しみもあります。
また、メインポーンの外観のエディットもそれなりに細かく作り込めるので、そういうのに楽しみを見いだせる人にも向いています。
良質なアクション
とにかく、アクションのひとつひとつが楽しいです。ファンタジーな世界観ですが、人間の範囲内の動きという感じで、超常現象のような動きはあまり多くないのが好印象です。
巨大な敵に闇雲に剣をふるうだけではなかなか攻略できない点が面白く、敵によって攻略の方法が違い、あれこれ試してみる楽しみがあります。
また、ポーンによっては攻略知識を有している者もいるので、アドバイスが役に立つこともあります。攻略知識は実際にその敵を攻略できたら深まっていきます。
ザコ敵でも力技でいくよりも
ザコ敵相手だとしても、真正面に力技で攻撃するよりも、色々とやってみると弱点が分かったり、その弱点を突いて攻撃することで手に入る素材もあったりして楽しいです。
リザードマンがその代表的な存在かもしれません。ザコで正面からいっても倒せることは倒せますが、弱点を突くことでさらに早期決着が期待できる上に、素材も手に入るというわけです。
素材を集めていく
素材はいたるところに転がっていますし、ピッケルで採掘したり、敵を倒すことでも手に入ります。
これらの素材は、主に武器や防具を強化するために使うものです。それほど武器や防具の強化は作りこまれているわけではなく、単純な仕様ですが、装備可能な部位が多いため、シンプルなほうが分かりやすいかもしれません。
装備可能な部位が多い
装備可能な部位が多いのも特徴のひとつです。
武器や盾、全身だけのシンプルなゲームも最近は多いですが、ドラゴンズドグマはアーマーやヘルムはもちろん、アクセサリー、インナー、シューズ、マントまで色々なものが装備品として用意されています。
もちろん、見た目も変わるので、メインポーンは見た目重視!といった楽しみ方も可能です。
職業の数がそれなりに多い
ファイターや忍者、ソーサラーやアサシンなど、職業の数がそれなりに多く、職業ごとに使えるスキルが変わったりするので、操作が飽きにくいです。
ただし、ジョブポイントを消費するので気軽に試すというわけにはいかないのが難点でしょうか。私は1周目を終えてしばらくして、2周目を遊んだときに違う職業で遊んだら楽しめました。
ジョブポイントは違うジョブへ変更するときに使うだけではなく、ジョブスキルを修得するのにも使うため、たくさん必要になります。ちょこちょこ違うジョブへ変更していたら、なかなか攻略が進まないかもしれません。
オープンワールド風
オープンワールドゲームをたくさん遊んでいた人からすると、少々世界が狭いと感じるかもしれません。
ドラゴンズドグマをオープンワールドゲームと謳ったかどうかは分かりませんが、スカイリム、オブリビオンなどのオープンワールドゲームに比べるとどうしても規模は劣っているのは否定出来ないです。
水に進むと出てくるバケモノもなんか移動する場所を無理やり制限している感じがするので、余計にそう感じざるをえないです。
とはいえ、比べたら狭いだけであって、冒険している感じはしっかりとあります。時間が経過すれば夜が更けていきますし、視界が悪くなります。
道から外れたらならず者や魔物に遭遇する確率が上がりますし、見通しが悪いため、不意を突かれることも。明るいうちのほうが安全といえますが、職業によってはその夜に強さを発揮するものもあります。
ランタンの存在
暗い場所ではランタンがあると周囲を認識できる距離が広がります。
でもこのランタン、いちいちアイテム画面を開いて装着しなければならず、面倒なことこの上ないです。選択してもすぐに明るくなるわけでもないですし、マイナス点です。
また、ランタンは燃料が必要なため、切れちゃうと補充しなければなりません。手間ですね。さらには水に浸かると火が消えてしまうので、装備し直さなければならないのも痛いです。
暗い場所を攻略するためのアイテムとしての存在は面白いですが、使い勝手が悪すぎるのは改善してもらいたいと感じました。
全体的には買い
ドラゴンズドグマは全体的には完成度が高いゲームだと思いました。
ランタンは本当に萎える要素のひとつでしたが、それ以外は概ね良いといえるのではないでしょうか。個人的には大型ボスを攻略するのが楽しかったです。
ボス攻略はそれぞれ、力技では有効的なダメージソースにはならず、何かしら必要な攻略手順を踏むことがカギとなりますが、そこが楽しいです。同じ種類のボスは次に会ったら知識がプレイヤーにもポーンにも蓄積されていることになるので、楽になるのもまた面白いです。
これほど完成されたゲームが中古市場では数百円で買えてしまいます。アクションRPGが好きな人は試して損はないゲームなので、是非とも挑戦してみてください。